家具やインテリアで空間を仕切り、コーポレートカラーをワンポイントに
オープンな社風を反映しながら機能美も実現したワンルーム風オフィス
オルデンドルフキャリアーズジャパン株式会社様
オルデンドルフ キャリアーズ ジャパン 株式会社
マネージング ディレクター 森正樹(写真左)
森トラスト・ビルマネジメント株式会社
ファシリティマネジメント部 建築グループ エキスパート 永山由里香(写真右)
世界最大規模のバルクキャリア船隊を運航するドイツの海運会社の日本法人として2004年に設立されたオルデンドルフ キャリアーズ ジャパン 株式会社様(東京都千代田区)。同社では2023年秋頃より、業務拡大に伴う人員増加のため、大規模なオフィスリノベーションを実施しました。オフィスのリノベーションを担った日本法人の森正樹氏、黒澤弘子氏に加えて、コンサルタントとしてリノベーションを伴走した「WORK SELECT*1」の担当者にオフィスのテーマとこだわりを伺いました。
*1:森トラストグループが提供する長期伴走型のオフィスデザイン・コンサルティングサービス。前調査から設計・施工、改修後のアフターフォローまでを一気通貫にまかせられる。2026年5月よりサービス再開予定。
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PROFILE プロフィール
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オルデンドルフ キャリアーズ ジャパン 株式会社 東京本社
URL https://www.oldendorff.com/ 設立 2004年8月 所在地 東京都千代田区丸の内1-8-3丸の内トラストタワー本館 11F 人数 7名(日本支社) 面積 約71坪 事業内容 石炭、鉄鉱石や穀物などを取り扱うドライバルク輸送事業
使っていないエリアを再構築して見渡しのいいワンルーム風オフィスへ
――日本法人設立20年。レイアウト変更で業務拡大を狙う。
森正樹氏(以下、森氏):オルデンドルフは、鉄鋼メーカーや電力会社をはじめとする顧客向けに石炭、鉄鋼石や穀物などを運ぶ船舶、いわゆるバルクキャリア(ばら積み船)を保有・運航する海運会社です。年間127カ国・約1万5000港へ寄港し、年間3億8000万トンを超える貨物を取り扱っています。
日本法人の設立は2004年。僕自身は2009年より日本支社で勤務しています。日本で石炭、鉄鉱石や穀物などの輸送を必要としている顧客と貨物の輸送契約をしたり、日本で船舶を保有しているオーナーさん向けに船舶の傭船契約を結んだりするための営業活動を行っています。

「オルデンドルフは日本だけでなく、世界21か所ある支店含めたグループ全体としてフラットな社風で働きやすい」と話されながら、丁寧に会社のご説明をしてくださる森さん。
黒澤弘子氏(以下、黒澤氏):オルデンドルフの日本支社はもともと有楽町にありましたが、耐震性に不安があることから10年ほど前に移転を検討。海外からのお客様も多いため、アクセスが良く利便性の高い丸の内エリアに移転してきました。
森氏:日本における取り扱い量の増加に応じて人員増強を図っており、去年は新卒を2名、中途社員を3名採用。人員強化に伴うレイアウト変更に際して、せっかくなので使用していないスペースなども一新しようと森トラストさんにご相談しました。
――コンセプトはワンルーム。広々と全体が見渡せる中で、間仕切りが自然と存在するような空間づくりを実現。
黒澤氏:コンセプトはワンルームなんです。それまで使用していない応接室や間仕切りとしての壁があった影響で空間が細切れになり、少し暗く感じる部分があったんです。そこでもっとオフィスを明るくしたいね、とみんなで話し合いました。

森氏:空間の連続性を重視したいというのがそもそもの始まりでしたね。そんなに大きいスペースではないので、敢えて壁などで明確な区切りを作らずに全体を見通せて、どこで誰が何をしているのかがわかりやすいレイアウトにしたいという意図がありました。オープンで仕切りのない風通しの良い空間。空間のつながりを重視した過ごしやすいデザインが良いと思い、コンサルタントとしてリノベーションを伴走してくださることになった森トラスト・ビルマネジメントの永山さんにご相談しました。
永山由里香氏(以下、永山氏):ご相談を受けて、活用できていないエリアをもう少しオープンなスペースにしてコミュニケーション活性化を図るため、まずは使用していない応接室を取り壊しました。床を貼り分けたり、家具の位置を調整したりすることで壁がなくても空間を仕切る方法はあるためです。
取り壊した応接室はお弁当を食べたりコーヒーを飲んだりできるダイニングキッチンスペースへ、リフレッシュエリアはテレビを見ながらゆっくりとくつろげるリビングスペースへと変更すべくゾーニングしていきました。

「ワンルーム風」というオーダーを受け、家具やインテリアによる間仕切りを提案した永山さん。
黒澤氏:倉庫はこのペーパーレスの時代にもっと資料を減らせるのではないかと考えて捨てられるものはなるべく処分して空間を広げることを意識しましたね。あとは使っていない健康器具なども思い切って捨てました(笑)
永山氏:倉庫機能としてはもともとあったロッカースペースを引き続き利用していただくほか、ダイニングテーブルの下を収納スペースとして活用いただくことで、機能美も意識しましたね。

Before Afterの図面を見比べつつ、設計していた当初の議論を懐かしむ皆様。
鈴木由加子氏(以下、鈴木氏):コミュニケーションエリアと集中エリアを設けて社内の活性化や仕事の効率化を図ったこと以外にも、オフィスとしての基本である安全面や利便性にも配慮しました。 例えば、入出荷エリアから倉庫までの導線。業者の方が荷物を届けていただくために利用するデリバリーエントランスは社員やお客様が使うメインエントランスとは別に用意されているため、メインエントランスの景観は守られたままで、社員が展示会の荷物などに足を引っかけるようなこともなく、気に入っています。
壁、床、棚、ショーケース 素材感と実利の両軸で取捨選択
――キッチンタイルは自らタイル専門店を訪問して仕入れたこだわりの逸品。
森氏:マテリアルにはかなりこだわりましたね。例えばオフィスエントランスの壁やダイニングキッチンスペースの壁などの素材。ちょうど自宅のマンションをスケルトンにして大規模なリノベーションを実施していたところだったので素材にはこだわりたいと思っていたんです。
ダイニングキッチンスペースの壁はオフィス全体から見える場所なので、何かアクセントになるものを取り入れたいと思っていました。普通のキッチンタイルだと水回り感が強くなりすぎるので、もう少しインテリアの壁として成立するようなものにできないかと考えました

永山氏:コーポレートカラーでもある赤色でも良かったのですが、少し派手すぎるので明るめの青にしようということになり、森さんがタイル専門店で焼き物のタイルを探してきてくださいました。焼き色に少しムラがあることが魅力のタイルなので、買ってきたタイルをオフィスで広げて、タイルをどう並べるかをみんなで話し合いましたよね。

「縦貼りではなく横貼りにすることで水回り感を減らして、色付けされたタイルも一つ一つむらがあるので、濃い目のタイルと薄めのタイルの配置を皆で話し合いました」
森氏:そうそう、永山さんにうまくディレクションしていただきました。そういえば、入口正面に飾ってある船の模型が入ったショーケースには船と煙突をプリントしているんですが、社名のロゴだと入口横やオフィスドアのロゴと重複してややくどいので会社の船と煙突をシンボルとして入れようと提案してくださったのも永山さんなんですよ。

永山氏:いくつかパターンをお見せして、選んでいただきましたね。
森氏:それに当初ショーケースの正面だけプリントすればいいと思っていましたが、執務エリア側から見ると絵柄が途中で途切れているのが不自然なので側面までプリントを伸ばしましょうと提案してくださったのも永山さんです。多分永山さんとの相性が良くて、いろいろ話しやすかったというのがあるんでしょうね。細かくコミュニケーションを取って上手くサポートしていただいたなと思います。

「レイアウト変更はオフィス移転に比べると進め方が難しいことも多いのですが、森さんのこだわりと推進力のおかげで、とてもスムーズに進められました。」と永山さん。
――部屋の温かみを感じる「白い壁」を探して森トラスト本社へ。
永山氏:オフィスエントランス部分の壁は、いわゆるオフィスで採用されているような真っ白でツルツルの素材が使われていたので、モルタル風の壁がいいと森さんからご要望をいただいていました。そこでパースを作ってみたのですが、色味が少しグレーで暗くなることがわかり、もう少し明るくてもいいかもしれないと考えて、実際に森トラストの本社の執務室や会議室で採用している壁の素材も見ていただいてイメージをすり合わせていきました。
森氏:森トラスト本社の執務室はすごくきれいでしたね。モルタル風とは少し違うけれど、素材感があってやさしい雰囲気に見える。照明を全部いじるのは大変ですが、壁のテクスチャを少し変えれば、それだけで光の当たり方が変わって少しダウンライトっぽい雰囲気が出せるかもしれないと考えました。
――細部にまでこだわり抜きながら、コスパの良さにも気を配った。
森氏:カーペットの色はコーポレートカラーに近いシックな落ち着いた青に、エントランスのフローリングもオレンジ寄りの明るいトーンから落ち着いたカラーへと変更しました。床材は無垢材にしたかったんですが、そうすると床(OAフロア)の高さを変える必要があって費用がかさむことがわかり、最近のものは樹脂でも素材がよく、木目もしっかり出て雰囲気が出るというので樹脂の床材を採用しました。
永山氏:応接室や壁を取り払った関係で当初よりエントランス部分が広くなっており、床材を変更するとなると影響範囲も大きくなって費用もかさんでしまうため、コスト効率も踏まえて樹脂材を提案しました。ダイニングキッチンスペースは資料として見せていただいたドバイやシンガポールオフィスのスタイリッシュなトンマナを踏襲しています。家電がすっきり収まる棚をつくり、冷蔵庫とレンジ、ケトルなどはスペースのイメージに合わせて選定して手配いたしました。
――現業に影響を与えないプランニングで設計から施工まで。
森氏:自分の家のリノベーションをしたからこそ感じた違いとしては、すごくユーザーの話を聞いてくださったなという点。建築家さんたちはすごくこだわりが強いので「これがいいと思う!」というのを全面に押し出してくるタイプの方も多いですが、永山さんは僕たちが使いやすい、心地いいものを第一に考えてくださって、「これはどうですか。こうした方がいいですか」と細かくヒアリングしていただけたことがとてもよかったですね。
永山氏:意思決定を明確に迅速にしていただけたので助かりました。ヒアリングのあと、2週間程度で大まかなレイアウトをご提案し、方向性を決定して具体的なスケジュールを詰めていきましたが、ご希望を伺いながら大幅な施工変更などもなく、スピード感を持って進められたのは、設計と施工を一気通貫に行えることの強みかもしれません。
森氏:それで言えば、レイアウト変更するときは一時的にどこかに引っ越して工事を進めていくのが一般的だと思いますが、執務エリアを区分けしながらうまくプランニングしてくださったので、執務スペースへの影響なくレイアウト変更を進められたこともとても助かりましたね。
永山氏:そうは言ってもご不便をおかけした点もあると思いますが、快く御協力いただけて、こちらこそ助かりました。
森氏:もともとオフィスレイアウトを変更したい旨を森トラストの営業担当者にご相談した際に「WORK SELECT]という新サービスが始まるというので、永山さんをご紹介いただいたんですが、永山さんは僕たちの相談に対してスピーディーにさまざまなパターンを提案してくださったので、とても信頼できる方だと感じましたし、ビルのマネジメントをしている会社とつながりがあるほうがうまくいくとわかっていたので、森トラスト・ビルマネジメントさんにお願いすることを決定したんですよ。
永山氏:ありがとうございます!「WORK SELECT」はまだ始まったばかりなので試行錯誤しているところなんですが、そんなふうに言っていただけてとても光栄です。

お互いのこだわりを褒めあいながら、当初を振り返り、良好な関係を築かれている雰囲気のお二人。
明るく見晴らしの良い空間でコミュニケーションが活性化
――オープンでフラットな社風を体現する広々としたオフィス。日本最大の外資系バルクキャリアオペレーターとして、さらなる飛躍を目指していく。
森氏:不要な壁がなくなって見晴らしがよくなったので、オフィス内がすごく明るくなったと感じますね。細切れの空間がなくなったせいか、空間自体も広々として見えます。リフレッシュエリアのカウンターはこれまで誰にも座ってもらえませんでしたが、リビングエリアのソファーにしたことでみんなが使ってくれるようになってうれしいですね(笑)
黒澤氏:リビングエリアには大きなテレビを搬入したので、最近ではみんなで甲子園を観戦しながら盛り上がりました。会社に来たくなるようなオフィスになったなと思います。
森氏:来客の際にもとても反応がいいんですよ。この広々としたワンルーム空間であればより一層オープンな社風を磨いていけると思いますし、みんなが過ごしやすい空間にすることで今後の売り上げ拡大にもつなげていきたいと思っています。

オフィスのお気に入りポイントは?
森氏:ダイニングキッチンスペースのペンダントライトもポイントなんですよ。「堅苦しくないように」と僕がアイデアを出してやわらかい雰囲気になるようにしたお気に入りです。

黒澤氏:リビングエリアにある背の低いコーヒーテーブルなども森のこだわり。お客様が2組いらっしゃっても違和感なく座っていただけるようにソファーの配置にも配慮しました。観葉植物をたくさん取り入れられたところも気に入っています。
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EPILOGUE エピローグ
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第2回の『Trust Office Stories』は、オルデンドルフ キャリアーズ ジャパン様のオフィスをご紹介しました。売り上げ拡大による人員増加に伴ってオフィスのレイアウト変更をされたオルデンドルフ様。床材や棚、家具などを巧みに使って空間を仕切り、ワンルームのようなアットホームで居心地のよいオフィスに仕立てていました。森トラストの新サービスを活用いただけてとても光栄です!
今後も『Trust Office Stories』では森トラストの物件にご入居いただいている企業様のオフィスづくりをご紹介していきます。
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