ニュースリリース
2021年度 入社訓示
森トラスト株式会社、および森トラスト・ビルマネジメント株式会社では、本日(4月1日)午前11時より、東京ワールドゲート神谷町トラストタワーにて2021年度入社式を2社合同開催し、本日より社会人となる新入社員19名に向けて、森トラスト株式会社代表取締役社長の伊達美和子による訓示が行われました。ここにその内容をご紹介いたします。
本日は入社おめでとうございます。皆さんの新しい門出に心からお祝い申し上げます。
この一年、幾度にわたる緊急事態宣言を経てもなお、残念ながら、先行き不透明な状況です。特に、ここ数年大変好調であった観光事業は、インバウンドが蒸発し、国内需要も制限される中、厳しい状況でした。しかしながら、当社では昨年、3つのホテルを開業するとともに、安全と安心を確保しながら、日本の豊富な観光資源を体験できる商品や、新しい働き方として最近注目されているワーケーションなど、その時々のニーズに対応したプランを、スピード感をもって展開してきました。また、昨年東京ワールドゲートが竣工したばかりですが、今年に入り、赤坂の大規模プロジェクトを着工するなど、不確実で困難な状況ではあるものの、着実に事業を推進しているところです。
こうした不透明な時代だからこそ、そして、不動産事業が先行投資型の事業だからこそ、我々が養わなければならない力があります。それは、「見えない未来を見ようとする力」です。
働き方をはじめとしたライフスタイルの多様化は、コロナ禍を受けてさらに加速しました。私たちは、「ニューノーマルのその先、」を見据えた事業活動を行う必要があります。
オフィスは、単に働く空間の域をこえ、今後は企業の活力とエンゲージメントを醸成し、ワーカーの達成感やイノベーションを創出できるような目的地となることが求められます。ホテルでも、人々が旅行をする目的となる構成要素「Education」「Entertainment」「Esthetic」「Escape」、この4つのEを実現できる立地に、ふさわしいコンセプト、空間づくり、そして、一連のストーリーをもってサービスを提供し、目的地となるような価値ある場を作り上げていきます。
さらに当社では、まさにこのニューノーマルの時代に必要な要素として、DX(デジタルトランスフォーメーション)に着目し、ビジョンを策定しました。デジタルという社会変革を促すツールを活用して、既存ビジネスの価値観を再構築し、新たな仕組みづくりにチャレンジしていくこと、それが私たちのDXの在り方です。
このように、価値や目的を見出せる場所を創造する、新しい視点でチャレンジする、それが私たちディベロッパーの役割であり、今日入社される皆さんに託される使命です。特に皆さんには、DX人財として、既成の概念に捉われない新たなチャレンジを通して、様々な変革の起点となってほしいと願っています。
昨年私は、経営は航海と同じだと伝えました。晴天の時もあれば悪天候の時もありますが、舵を取り続けなければなりません。今はまさに嵐の中の航海をしているところであり、霧の中で灯台は見えにくい状況です。しかし、必ず光はあります。ですから皆さんには、「見えない未来を見ようとする力」を養い、共に未来に向かって一歩を踏み出してもらいたいと思っています。そして、新しい発想を持てる皆さんだからこそ、フレッシュな感性を活かし、将来を担う人財として活躍されることを期待しています。
本日は皆さん、本当に、おめでとうございます。
森トラスト株式会社
代表取締役社長 伊達 美和子