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お客様の声から、新しいオフィスを提案する!
伴走型営業のやりがいとは

大規模ビルにオフィスを構える企業の誘致は、多くの関係者と調整しながら、お客様の大きな意思決定に向き合う仕事だ。非常にスケールが大きい仕事である一方で、企業ごとに異なる働き方や課題を捉え、契約内容には表れないような細やかな部分まで入居をサポートすることが求められる。営業の最前線で活躍する井上さんに企業誘致の仕事とそのやりがいについて聞いた。

―デベロッパーを目指した私が、森トラストを選んだ理由。

井上さん:大学では、経済・経営について学び、就職活動では「その場にいる人たちに新たな価値や体験を提供できる仕事がしたい」と考えてデベロッパーや鉄道会社を志望していました。
就職活動をするまでは、不動産業に堅いイメージを持っていましたが、その中で出会った森トラストの人たちは、穏やかで話しやすい人ばかりでした。そうした人柄に惹かれたこともあり、2019年に森トラストに入社しました。

―お客様に最も近い場所で働きたい。営業は若手のうちに学んでおくべき重要な仕事だと感じた。

井上さん:入社当初は開発・企画の仕事に興味がありましたが、部署ローテーション制度*で経験したオフィス営業を通じて考えが変わりました。営業は、お客様(テナント企業)に最も近い立場でニーズをくみ取り、その声を形にしていく仕事です。若手のうちにお客様と直接向き合い、デベロッパーに何が求められているのかを学びたいと思い、初期配属は営業を希望しました。
希望が通り、営業に配属された後は旗艦ビルでもある京橋トラストタワー、虎ノ門40MTビルなど、計4棟を担当。契約更新の交渉やお客様からのご要望・お困りごとへの対応を通じて、満足度向上と収益最大化に取り組みました。

オフィスの契約更新では、大企業の経営層や部長層の方を相手に、会社の窓口として交渉を担当します。当時入社2〜3年目の私にとっては、自分よりはるかに経験豊富な方々と向き合う毎日で、まさに試行錯誤の連続でした。
配属当初、お客様とのオフィス賃料の交渉の場では、「なぜこの賃料条件なのか」と問われても、お客様に納得していただけるような説明が十分にできないこともありました。
しかし、会社の方針を一方的にお伝えするだけでは、相手の理解や納得は得られません。相手が何を重視し、どのような懸念を持っているのかを丁寧に伺い、その背景にある本音や課題を理解することを意識してきました。そうした対話を重ねる中、交渉力だけでなく、相手の立場に立って考える力も身についたと思います。

特にコロナ禍直前、東京五輪を控えて周辺相場が上昇する中で賃料改定をご説明する際は、ご納得いただくまでのプロセスづくりに苦労しました。条件だけをお伝えするのではなく、なぜその判断に至ったのか、どのような背景があるのかを丁寧に説明することの大切さを学びました。上司にも相談しながら試行錯誤を重ねる中で、社内の考えを理解し、お客様との合意形成を図りながら最適解へと導く交渉力を身につけていったと思います。

*部署ローテーション制度
全社的視点の醸成を目指して、新入社員を入社から一定の期間に複数部署を経験し、各部署の業務への理解を深める制度のこと

―大型新築ビルの営業へ、自ら手を挙げる。

井上さん:入社5年目を迎える頃、赤坂トラストタワーという大規模な新築オフィスビルの営業が本格的に始まろうとしていました。こうした大型ビルの営業に携われる機会はそう多くありません。キャリアの中でも貴重な経験になると考え、自ら希望して赤坂トラストタワーの営業担当になりました。
赤坂トラストタワーの営業を行うにあたり、まずは物件の基本情報やコンセプトを正確に理解するところから取り組みました。新築ビルは建物が完成する前の段階でお客様へご提案することも多くあります。そのため、お客様に具体的なオフィスのイメージを持っていただけるよう、自分自身が建物の魅力や特徴を細かく理解する必要がありました。建設が進む中で計画内容や仕様が変更されることもあるため、常に最新の情報を確認しながら知識を深めていました。
また営業担当になった当初は、既に営業活動を進めていた先輩社員のサポートに入ることが多くありました。しかし、自ら希望して営業担当になった以上、自分にしかできない形で貢献したいと考えていました。当時の私の強みは、これまで担当してきたお客様や、社内外の関係者との仕事を通じて築いた信頼関係にありました。そのため、過去に関わりのあったお客様へご連絡するだけでなく、社内の他部署にも積極的に相談し、新たな営業機会の創出に取り組みました。経験が十分ではない中でも、自分なりにできることを考え続け、日々挑戦を重ねました。

―「オフィスは必要か」という問いに向き合う。

井上さん:赤坂トラストタワーは2022年頃から営業活動をしていましたが、当時はコロナ禍の真っただ中で、「オフィスは本当に必要なのか」という声が多く聞かれた時期でした。私が2024年春に営業活動へ加わった頃も、その余波は色濃く残っていました。
赤坂トラストタワーは約3万3,000坪(延床面積:約209,000㎡)の大規模ビルです。交渉開始から成約までに1年以上かかることも珍しくなく、複数の企業と協議を進めていたものの、大規模なオフィス区画を借りていただくことの難しさを感じていました。
一方で、私たち自身も改めてオフィスの価値と向き合う必要がありました。リモートワークが普及し、企業ごとに働き方の選択肢が増える中で、「ただ仕事をする場所」としてのオフィスであれば、以前ほど広いスペースは必要ないかもしれません。だからこそ、社員が集まり、コミュニケーションが生まれ、新しいアイデアや企業文化を育む場として、オフィスはどのような価値を提供できるのか。その答えをお客様と一緒に考えていくことが求められていました。
コロナ禍が明けて市況が少しずつ上向く中、従来のように「集まって働く場所」を提案するだけでは十分ではなく、アメニティエリア*など、執務室以外の空間も含めて、出社する意味を感じられるオフィスを提案する日々が始まりました。
また、お客様側も「これからどのようなオフィスを作るべきか」について明確な答えを持っていない状況のため、私たちは、新しい働き方を体感できるショールームを整備し、お客様にご覧いただく取り組みを進めました。言葉だけで説明するのではなく、実際の空間を見ながら対話することで、「これからのオフィスのあり方」を一緒に考える場になったと思います。
どのようなオフィスなら企業・従業員に選ばれるのか。お客様や社内の関係者と議論を重ねながら、試行錯誤の日々を送っていました。

ショールームの様子

*アメニティエリア
社員の快適性や交流を高めるための共用空間。
例:テナント専用ラウンジ・カンファレンス・飲食施設など

―建物の仕様を生かし、お客様と新しいオフィスの使い方を考える。

井上さん:企業ごとに理想とする働き方は異なるため、赤坂トラストタワーではさまざまなニーズに対応できるよう工夫が施されています。例えば赤坂トラストタワーでは、天井や床の一部をあえて仕上げずに引き渡す「クリエイティブフロア*」を設けています。
あらかじめ内装をつくり込みすぎないことで、入居する企業が自社の働き方やコンセプトに合わせて、空間を柔軟にデザインできることが特徴です。こうした特徴を生かし、開放感のあるオフィスづくりや自社のブランドイメージの体現、来客時の印象向上など、お客様が目指すオフィスのあり方に応じた提案を行っていました。

また、フロアを越えたコミュニケーション不足という課題に対しては内階段の設置を、オフィス内でもリフレッシュできる環境づくりや新しいアイデアの創出の場としてテラス空間の活用を提案しました。契約条件の調整だけでなく、お客様の目指す働き方を実現するために何ができるのかを一緒に考えられることは、この仕事の大きなやりがいだと感じています。

*クリエイティブフロア https://www.mori-trust.co.jp/office/creativefloor/
天井や床の一部をあえて仕上げずに引き渡し、企業ごとに自由なデザインやレイアウトがしやすいように設計されたオフィスフロア。利用者の働き方に合わせて柔軟な空間づくりが可能。

クリエイティブフロアを活用した新しいオフィス事例(森トラスト本社オフィス)

―お客様自身も気づいていないニーズを引き出せる営業へ。

井上さん:長らく経験を積み、求められる役割も少しずつ変わってきたと感じています。これまでは目の前のお客様に向き合うことに精一杯でしたが、今は社内外のさまざまな関係者を巻き込みながら、より大きな視点で物事を考える機会が増えました。
今回のプロジェクトを通じて改めて感じたのは、営業は単に契約をまとめる仕事ではないということです。お客様との間に立って調整するだけでなく、お客様の声を聞き、その想いや課題を社内へ伝え、オフィスづくりや新たな価値創出につなげていくことも重要な役割だと思っています。
また、お客様が現在どのような働き方をしていて、これからどのような組織を目指しているのかを深く理解することの大切さも学びました。お客様からご要望を伺うだけでなく、その背景にある課題や、お客様自身もまだ気づいていないニーズまで引き出し、より良い提案につなげていく。そうした営業力がこれからますます求められると感じています。

新規オフィスビルの営業から入居後のサポートまで、一連の流れを経験することができたので、今後はビルのリニューアルやホテル、企画開発など新たな分野にも挑戦しながら視野を広げていきたいと思います。そしてどんな仕事に携わるとしても、お客様に寄り添いながら新たな価値を生み出せる存在であり続けたいですね。

Profile

井上さん
京都府出身。一乗寺というラーメン激戦区で生まれ育ったため、今でも無類のラーメン好き。2019年に森トラストへ入社。2020年より営業本部に本配属となり、京橋トラストタワーや虎ノ門40MTビルなどの担当として入居企業との契約交渉や日々の問い合わせ担当を担う。2024年4月から赤坂トラストタワーの新規営業を担当。趣味はゴルフ、バドミントン、スノーボード、麻雀、謎解き、マーダーミステリー、ボードゲームなど多数。特に相手の言動から思考を読み解く人狼ゲームが好きで、配信人狼をよく視聴している。

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